2010年02月20日
川尻の御蔵(かわしりのおくら)

前回の記事で書きました御蔵ですが、
その中で熊本に現存する
川尻の御蔵(かわしりのおくら)
についてご紹介致します。
川尻の御蔵(かわしりのおくら)とは、江戸時代の肥後細川藩の米蔵のひとつです。
肥後細川藩の年貢米の倉庫は、
川を活用した水運で繁栄した河港の町、
熊本市川尻の他に
熊本・高瀬(現在の玉名)・八代・大津・久住・鶴崎と
領内に7ヵ所存在しました。
この川尻御蔵は、
現在の川尻公会堂付近に東蔵
その中に中蔵
さらに西側に外城蔵と
三つずつの倉庫郡がありました。
現存する外城蔵の建築年次は
1680年(延宝8年)となっています。
約330年近くも風雨に耐え残っているわけです。
年貢米納入は明治に入って廃止され、
東蔵・中蔵は取り壊されました。
残る外城蔵だけは現存しており、
約二万俵(推定)ほど納入できる
二百坪蔵と
六十坪蔵の
二棟で、棟瓦の九曜の紋章や柱の手斧の跡が年代を感じさせます。
この他、
日本国内で現存する藩制時代の蔵は
鳥取県池田藩の橋津藩倉
岩手県盛岡の南部藩倉
熊本県宇土市御倉床藩倉
が確認されています。
Posted by かわんちゅ at
18:56
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